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知の巨人の背中はとても大きく、僕はただそれを追うばかり。ウメサオタダオ展に行ってきました。


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「知的生産」という言葉の生みの親であると言われる梅棹忠夫。
彼の足跡をたどる展示会が行われていると言うことで日本科学未来館に行ってきました。

HOME | 企画展「ウメサオタダオ展 -未来を探検する知の道具-」(梅棹忠夫) | 日本科学未来館

結論から言うとこれがもう本当に刺激的で行ってよかった!ので写真とともに簡単なご紹介を。

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ご存知の人も多いかと思いますが、梅棹忠夫について簡単に説明させていただくと文化人類学者で国立民族博物館の名誉館長、「知的生産の技術 (岩波新書)」や京大式カードでも有名な方です。

梅棹忠夫 – Wikipedia

彼は「知的生産」の重要性について強く語っています。
「知的生産」とは情報を他人に伝わる形にすること(例えばブログの文章みたいなものもそう)。
反対にどんなに難しい本を読んでも、何時間インターネットをしても外に発信できなければそれは単なる「知的消費」である、と。

個人的には、ここ最近このブログと向き合うことで情報を発信することの大切さを感じていたとことと、ブログのエントリでは前後するのですが、この直後に立花岳志さんのセミナーに参加したことでかなりモチベーションをあげることが出来ました。

「楽しく続けるブログ!最初の一歩」第3回No Second Lifeセミナーに参加してきました #nsl3 | 切り抜きジャック


とにかく記録がすごい

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知的生産の技術 」でも語られているのですが、彼は学生時代に読んだ本でダ=ヴィンチがメモ魔だったことを知り、それに近づくためノートを取り出したそうです。
さすが、すごい人は行動まですごい。

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実際にはノートから順番を自由に変えられるカードへと彼の記録方法は変化していったのですが、それらの実物が展示されていました。

それにしても人のノートってどうしてこうもワクワクするのでしょうか?

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カードやノートはコピーが触れられる形で用意してあってこれもなかなか面白いです。

一つの思いつきを一つのカードに書いているので内容が短くどこかTwitterみたいだなと感じたり。


観察力がものすごい

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文字の記録とともに同じくらいたくさんあるのがスケッチ。
これがものすごくうまいのです。

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単純に見ているとただ「絵がうまい」だけですましてしまうのですが、じっくり見てそうではないと感じました。とにかく観察力がすごいのです。

面白いところ、不思議に思うところ、分からないところ、そして何より普通の人が当たり前としてしまうことについてもきっちり観察してスケッチしているのです。その結果が絵のうまさとして表出しているのです。

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着想のすごさ

先ほどの観察において、普通の人が当たり前だと流してしまうことも観察しているということをあげましたが、そこからくる発見や着想は、本質をついたものとなります。

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こちらのカードの展示と共に展示されたパネルが下の写真になります
少し見づらくて申し訳ないのですがこんなことが書かれています

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「現在ワープロが普及したことで日本語のほとんどがローマ字で書かれている」。

言われてみてはっとします。
僕はqwertyキーでこの文章を書いているので確かにローマ字で日本語を書いている。

当たり前のようでそこに気づけるかどうか、すなわち本質を見抜く能力にとても長けているのです。

これと同じようなことをどこかで感じたことがあるなと思ったのですが、デザイナーの深澤直人さんが著書「デザインの輪郭」で述べている内容、そして彼の作品と共通する部分があるな、と。

デザインの輪郭
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深澤 直人
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すなわち誰もが知っているけれど、気づいていない本質をつかんで形に落とし込むこと、これはまさに梅棹忠夫の観察・記録および彼の著作と同じなのだなと感じました。


言葉のすごさ

会場には梅棹忠夫の言葉がパネルとして展示されていました。
これもはっとさせられる内容が多かったです。

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今でいうライフログの概念に近いような言葉も


道具もすごい

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道具もかっこいい…


ワークショップもちゃっかり参加してきました

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未来館を探検してテーマに沿って観察・記録し、グループで意見をまとめるワークショップです。

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ワークショップで使った京大式カードはオリジナルで市販の物よりざらざらして鉛筆で書くと気持ちいい感じ。

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みんなのカードを並べて関連しそうな物を組み合わせます。
梅棹忠夫は一人でこれをやっていたわけですが、今回はグループワークで行いました。

こういうのもブログのネタ探しに使えそうだな、と。


とにかくオススメ!

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期間が2月20日までとそれほどあるわけではないですが、少しでも興味をひかれたら是非行ってみることをオススメします!
特にノートやカード、スケッチは実物を見ると全然印象が違いますし、きっと人それぞれ違う発見が出来る展示会になっていると思いました!


今回のワシヅカミ!

今回のワシヅカミポイントは

  • 偉大なる先人の足跡はとても刺激的!
  • 観察と記録についての目的意識が芽生えた!
  • 知的生産の重要性を言葉ではなく体験で感じられた!
知的生産の技術 (岩波新書)
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で、名前だけ知っていて読んでなかった「知的生産の技術」を早速買って読んでいます。
パソコンがまだまだ普及する前の書籍なのに、今でも使えるテクニックが一杯あって、これが本質ってやつなのだなぁ…と感じました。

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