デザイナーとして、私がブロガーにもオススメする習慣「観察」とそのコツ
近頃「どこに向かっているんだ?」とよく突っ込まれますが
一応、根っこにはデザイナーの心が息づいているはず、タムカイです。
先日、新しいものを作るために「現場調査をすべきか、すべきでないか」という議論を耳にしました。
これが問題解決のためなら現場観察は必須なのですが、今回は新しいものというところがポイント。
ある人は「見てしまうとそれに捕われて新しいものはできない」と言い
ある人は「現場にこそヒントがあるので調査は必須」と言いました。
私としては「見てしまうとそれに捕われる」というのは「実は見えていないから」じゃないかなと思うわけです。
観察とは何か
小学生の時の「観察」といえば、そこにあるものをつぶさに書き記すことが目的でした。
朝顔の観察とかやりましたよね?
私は本気の三日坊主をここで発動させたことがありますが。
しかし観察という漢字をよく見ると「観て察する」となっています。
つまり観るだけではなく、その裏にある意味や真理を察することこそが重要なのです。
デザイナーの観察
デザイナーで観察といって私が思い浮かべるのが深澤直人さんです。
深澤直人 – Wikipedia
深澤直人 …
かつて深澤さんのワークショップに参加したことがあるのですが、その最初の課題がObservationつまり「観察」でした。
彼のデザイン手法に、人が普段、意識なくしている行動に着目するというものがあり、その概念は「without thought」と呼ばれています。
「考えないこと」ではなく「考えるまでもなく感じていること」といった感じでしょうか。
例えば有名なこの壁掛け式CDプレーヤー
これは紐を引くと羽根が回り風が流れる換気扇とCDが回って音が流れるCDプレーヤーを組み合わせた製品です。
初めて見た時「あぁ!」と分かったのではないでしょうか?
最近話題の「ろくろ」もそう
先のCDプレーヤーは既に見慣れてしまった感もあって感動も少ないかもしれませんが、最近だと
こんな記事が話題になっていました。
これを見た瞬間の「あぁ!確かに!」とか「やられた!」と思う感じです。
つまり新しいものは既にそこにあるのに、多くの人はそれを見過ごしているだけ
それをきっちりと拾い上げて形にしてあげることこそが「観察」なのです。
観察は努力で身に付く習慣
このような観察力をつけるためにはひたすら意識して習慣化するしかありません。
いきなりやってみてできるのは天才かまぐれ当たりのどちらか。
普段から意識して物事を観ること、そして察して、アウトプットすることが大切なのです。
そしてこの考え方はそのままブログにも使えますよね。
ネタは日常生活の中にすでにあるのです。それをどう切り取るか、それこそがブロガーに腕の見せ所。
私も偉そうなことを言っていますが、これがなかなかできません。
これは!という冴えた発見をしてみたいものです。
あ、もちろんデザイナーとしても!
ちなみに
「ろくろとか気づいてたわー、もう3年前から気づいてたわー」
とかいうのはミサワに任せておけばOKです。
こういうことを後から言い出すのはちょっと恥ずかしいですね。
でもこれが観察から生み出されるもののすごいところで、ひとたび気づけばそうとしか見えない。
すでに知っているから、提示された瞬間に皆がそう認識できるんですよね。
今回のワシヅカミポイントは
- 観察は観るだけじゃなく察するところまで
- デザインもブログも観察から始まる
- ひとたび形になると一気に伝わる
の三点。
こういう物事の見方って研究者の方も上手な気が。
例えばLifehacking.jpの堀さんは職業柄なのかこういうものの見方が上手だなーと感心します。
あれ、朝顔も実はここにちゃんとつながってるじゃないか…
私ももっと努力しないと!